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「甲鉄城のカバネリ」のコンセプトアートを担当するのは、荒木哲郎監督作品ではお馴染みの森山洋氏。監督との打ち合わせを経て作成されるイメージボードを出発点にして本編作業は開始されます。ここではそのごく一部をご紹介させて頂きます。
            蒸気機関について
            海外からの積極的な技術導入を行った日ノ本では蒸気機関が目覚ましい発展を遂げた。上質な火薬の大量生産が出来なかった日ノ本においては、鉄道のみならず工業機械や銃器にも蒸気機関は取り入れられ、火薬銃よりも蒸気銃が主流を占めることとなった。マクラキー機関の発明により、大圧力蒸気ボイラーが個人携帯出来るようになった事も大きな要因である。この携帯用ボイラーは「背負い機関」と呼ばれ様々な用途に役立てられている。それまでの先込め火薬式の長銃に比べて、マガジン給弾式の蒸気銃(通称、蒸気筒)は遥かに利便性も威力も高かったが、カバネの鋼鉄で出来た心臓被膜を破壊する事はできなかった。カバネに対する決定的な対抗手段を持ち得なかった日ノ本の人々は、砦を築きその中に閉じ篭もるしかなかったのだ。
            ツラヌキ筒
            通常の蒸気筒ではカバネの心臓被膜を破壊することが出来ない。人々はカバネに怯え閉じ篭もっている。この状況を覆すべく主人公、生駒は友人の逞生と共に、より貫通力の強い武器を日々研究・開発している。火薬爆発の衝撃波を金属板にぶつけることにより金属噴流が発生することを発見した生駒が、金属噴流を生み出す特殊な弾頭(通称、噴流弾)を発明。噴流弾を撃ち出すために鋲打ち機を改造して作った射出機と合わせて「ツラヌキ筒」と名付けた。しかしツラヌキ筒はまだ開発途中であり、実験に成功はしていない。